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テーマ「連載小説」の記事を新着順に表示しています。(7ページ目)

吹上随想  刺繍の糸  6
萩の花今年の夏は猛暑だった。盛夏、萩の枝は繁茂して広く枝を垂らした。冴子が、東山魁夷の「秋翳」に着手したのは、そんな季節だった。何日も画集を見つめ、色と縒りに創意を凝らした。縒りの手が止まることもあったが、質感を縒りに出したかっ ... » more
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吹上随想連載  刺繍の糸  5
今年も山梔子の花が咲いていた。冴子はこの花の猛しい芳香が、ちょっと苦手だった。金木犀の香も冴子には強すぎた。冴子の庭に、時折めじろが三羽、五羽と遊びに来た。刺繍の義父の庭にもいろいろな小鳥は飛んで来たが、こうした住宅地には珍しか ... » more
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吹上随想連載  刺繍の糸  4
生馬はこの女性と、前もこの桜坂で出逢ったことを思い出した。ああっ、あの着物の白足袋の裏、だと思い返した。冴子は、実家の門脇の潜り戸を開けて、生馬に会釈して入っていった。刺繍の父を度々訪ねては手ほどきを受けた。子供たちが小さい ... » more
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吹上随想連載   刺繍の糸  3
慶縣と義父の間には、長年の確執があった。江戸刺繍の家に生を受けた慶縣だが、刺繍の伝承も継承も興味がなかった。義父、紫苑が憂えたのは、江戸刺繍の継承者にはならないといった中学三年の夏のことではない。そんな者は弟子の中にごろごろとあ ... » more
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吹上随想連載   刺繍の糸 2
生馬は会釈した。生成の上布を着た女性だった。はなだ色したからむしの名護屋帯が涼しげだった。左腕に使い物の風呂敷を抱えて、黒柄小房の日傘を差していた。右の袂が下がって、白い二の腕があらわになった。生馬はその白に会釈してしま ... » more
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吹上随想連載   刺繍の糸
夏の強化合宿の帰りだった。白いYシャツに、黒の学生ズボンと学生帽、胸元ははだけTシャツがのぞいている。長い坂道は、桜若葉が両の路肩から繁茂して、自宅のある丘の上までつづいている。更科生馬は、ハンカチで首筋から胸元にかけて汗を拭っ ... » more
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その夜美鈴は初めて山の家に泊まった。山根が夜空を滑空していった。昼を過ぎる頃、姉の美穂が来た。「姉さん美鈴さんと結婚するよ。」拓真の影に美鈴がいた。「えっ、そうなの。あらっ、美鈴さん」昨夜美鈴は泊まったのだと察した。 ... » more
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拓真の絵が売れるようになった。樹間の下草と細い小さな道が、森の奥へとつづいている。その先に陽光が降る。そんな絵ばかりだ。論評も中には好意的なものもあり、美術の月刊誌にも特集が組まれた。拓真の姉美穂が、何度目かの山の家で「前か ... » more
テーマ 連載小説

木曽上松発9時28分名古屋行き。美穂は駅まで見送ってくれた。夜遅くまで枕を並べて話は弾んだ。他愛もない、女どうしの話だった。いつかはひどく疲れた。眠れなかったせいばかりではない。スペインへ旅立つ前、事故にあった日本人 ... » more
テーマ 連載小説

樹を伐れなくなったわたしは、炭を焼きながら絵をかいた。過去を失くしてしまったが、なにか、大切な思い出までも失ってしまったが、昨日は確実に私の過去となるようだった。私は、三十四歳になっていた。山に画商、川波美鈴が現われたのは、まだ雪の ... » more
テーマ 連載小説

春日井は、興が乗るといつかを、カルメンと呼ぶ。「もう、またっ」いつかも、まんざらではないが、春日井の悪戯っぽい顔に照れた。春日井の眼と耳は、確かだった。いつかは尋常ではなかった。フラメンコのダンスシューズの底には、強い音を出すた ... » more
テーマ 連載小説

病院のベッドの上だった。見知らぬ男女が、私の傍らに立っていた。誰だろう。私が気がついたことをもめんの着物の人は、喜んでくれた。名古屋帯の萩の刺繍がどこかなつかしい。並んで立っていた男性は、窓外の小高い丘に建つ城跡をみているようだ ... » more
テーマ 連載小説

里村いつか自分では、雅た名前だと想っている。祖父は、菊人形の季節に、人形展の傍らに小屋がけをする旅回りの一座に居た。国定忠治だの、歌謡ショーだのを、幼い母を連れ旅をした。祖父は祖母の話しはしなかった。母が十五の時、いつかは生 ... » more
テーマ 連載小説

山に入っても、僕の心は癒えなかった。師、山路道彦を訪ねた。何時も唐突で、消え入るような声、それが泰山だった。「龍安寺、石庭の石は若いな」泰山の話しには、前後が無い。はあっ、若いですか。僕の背中を押したのは、この言葉だ ... » more
テーマ 連載小説

「おい、そこの君。君だ、クマさん」また酔ってます。あのっ、ミニスカートであぐらを組むから、パンツ見えてるし「うん、へへへっ君。給料いくら。」十五万くらいです。樵だし。「あたしね、スペイン料理店でワンステージ五千円。スリーステージ ... » more
テーマ 連載小説

貴女と初めて逢ったのは、植物園のへくそかずらの前でした。暗算の苦手な僕と、年上のフラメンコダンサーの君。コーヒーの後の割勘計算。上目で宙を彷徨う僕に、全額はたいて笑ってた。弱虫、泣き虫、自堕落で、なにより煙草が大好きで、いつもぷかり ... » more
テーマ 連載小説

小説『エクストリーム センス』は笹沼透(Satohru)の著作物であり、著作権法によって保護されています。無断で本小説の全部または一部を転載等利用した場合には、民事罰や刑事罰に問われる可能性があります。エクスプロラトリー ビヘイビア ... » more

小説『エクストリームセンス』の公開を始めました。 小説『エクストリームセンス』の公開を、2012年9月23日から始めました。第1話(No.1)はこちらで→http://satohru.blogspot.jp/2012/09/no1.html【第1部あらすじ】 ... » more

明日、2012年9月23日から小説『エクストリームセンス』第1部の公開を開始します。http://satohru.blogspot.jp/2012/08/extreme-sense.html ... » more

気ままな連載小説あんでっど 八
あんでっど 八 「そうかね。でも君は詳しく自分の体がどうなってしまったのか解ってはいないだろう。」と、東十条教授は言った。そして、にやりとすると、右手の人差し指を立ててから、「いいかね。君が来る前、私はずっと見蕩れていたんだが、あれが今の君だ!」と ... » more

気ままな連載小説あんでっど 七
あんでっど 七 的山は病院の出入り口を出た後、即座にタバコを銜えて火を点けた。そして、屋外の外来患者用の駐車場に停めた自分の会社の営業用の車に向かった。車には河流通運と書かれていた。すなわち、そこは、香織が真面目に勤めていて突然にクビにされた、あの宮崎建夫 ... » more

気ままな連載小説あんでっど 六
あんでっど 六 大杉巡査部長と寺島巡査の言い分は、とにかく調書と報告書を作成しなければならないので、香織が凍死していたであろう現場を一度しっかりと見てから、そこから完全に裏付けが取られない様な嘘を考えて全員で口裏を合わせて欲しいというものであった。 ... » more

気ままな連載小説あんでっど 五
あんでっど 五 その夜、慶一が夜間に東十条教授の手伝いに行くということで、桜子の帰りを待たずに香織と夕食を食べ終わった頃、桜子が不機嫌そうな顔をして帰宅してきた。「あーあ、疲れた。なによ、ひとが非番に働かされていたっていうのに、二人して、もうご飯食 ... » more

気ままな連載小説あんでっど 四
あんでっど 四 その頃、桜子の家でシャワーを浴びていた香織は、そういえば、このシャワーも慶一と付き合っていた頃に話していた、夢のマイホームの通りに造られていて、確か、シャワーから打たせ湯に切り替えられる筈であった事を思い出して、打たせ湯に切り替えると、床に ... » more

気ままな連載小説あんでっど 三
あんでっど 三 それから三十分程の間に香織を中心として、交通課の大杉巡査部長と捜査一係の寺島巡査は、目の前で起きている出来事を、どう判断してよいのか考えあぐねていた。「なるほど、これは確かに、この世成らざるものとしか言えないねぇー。」と、大杉巡査部 ... » more

気ままな連載小説あんでっど 二
あんでっど 二 その警察署は、街の中心からは幾分外れに位置しており、規模は小さいが、広く郊外を管轄していた。「おい、調取部屋誰か使っているのか。」と、初老の制服姿の男性職員が言った。「あ、交通課の近藤さんがちょっと。」と、事務をこなす手を止 ... » more

気ままな連載小説あんでっど 一
あんでっど 一 その夜、木口香織の心の中は天国への憧れと、自らの人生へのもどかしい後悔とが渦巻いていた。<天国・・・愉快な天国、楽しい天国・・・・・・天国・・・ああ、天国・・・>香織は右手に口の開いたワイルドターキーの瓶を首の所で握 ... » more

サワムラブログ懺悔文
3月から書いていた「ProjectBeauty」が完全終結しました。番外編・後日譚も本日無事に完結。読んでくれた方に感謝感謝、なんて活動報告には書いてますがこっちには逆に、あっちにかけない懺悔文を書いておく。まず ... » more
テーマ 小説家になろう 連載小説 創作

サワムラブログははは
昨日の記事のせいで、上の方に出てくるグーグルのキーワードが全部うつ病関係になってしまったw小説の話しようぜ。短編がもうちょっとで書けそうです。短編小説が、もうちょっとで完成しそうです!例によってお題のヤツ ... » more
テーマ 小説家になろう 連載小説 創作

サワムラブログわかった!
ちょっと気分が晴れてきたのでもう弱音ははかないと決めましたー。こういう事をかくと、アホかと思われそうなんですけども「Project Beauty」を、縦書きPDFにして読み返してみたんです。自分で書いたものなのに、縦 ... » more
テーマ 小説家になろう 連載小説 創作

 

最終更新日: 2016/12/17 13:00

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